Google Analyticsのプロパティの設定で「レポートでユーザ-指標を有効にする」が勝手に「オン」に変更される事案が発生

記事「Google Analyticsの最近の注目すべき変化・その1」や記事「Google Analyticsの最近の注目すべき変化・その2」で書いたのですが,Googleはアナリティクスの分析軸を「セッション」から「ユーザー」に移行し始めています.

<この記事は「デジマのあれこれ」にて2018年2月頃公開された記事を一部改良して移植したものです>

そのためか記事「Google Analyticsの最近の注目すべき変化・その2」で紹介したプロパティの管理面(「プロパティ設定 > ユーザー分析」)の「レポートでユーザ-指標を有効にする」が勝手に「オン」にされている現象が起きているようです.これが「オン」になると,通常レポートの表示が変わってしまします.例えば,「集客 > すべてのトラフィック > チャネル」のレポートが「レポートでユーザ-指標を有効にする」が「オン」の状態だと図1の赤枠内のように集客の指標の主軸が「ユーザー」となります.

 

図1

 

一方で,図2の赤枠内のようにこれまでのGoogle Analyticsでは「セッション」が指標の主軸でした.

 

図2

 

図2のように指標の主軸をセッションの表示に戻すには,「管理」画面に移動し,該当するアカウントとプロパティを表示させます(図3参照).そしてプロパティの欄の「プロパティの設定(図3の赤枠内)」をクリックすると,図4の赤枠内のように設定項目の一覧の一番下に「ユーザー分析」として「レポートでユーザ-指標を有効にする」と太字で書かれている下のボタンが「オン」になっているのが確認出来ます.

 

図3

 

図4

 

この「ユーザー分析」として「レポートでユーザ-指標を有効にする」の「オン」をクリックして「オフ」に切り替え(図5赤枠参照),その下の「保存」をクリックします.こうすれば,表示が従来の「セッション」が主軸の指標となります.

 

図5

 

私の環境も「レポートでユーザ-指標を有効にする」が勝手に「オン」になっていないか調べて見た結果,いくつかが勝手に「オン」に切り替えられていました.これら切り替えられていたプロパティと切り替えられていなかったプロパティの差はなにかと推測してみると,使用頻度(閲覧頻度)が関係しているように思えました.つまり,使用頻度が低いプロパティが勝手に「オン」に切り替えられていたのです(同じアカウントで同じサイトを複数のプロパティで測定している環境があるのですが,それらを見ると上記のような推測となりました).いくら無料とは言え,説明も警告もなく指標の軸の変えるのはどうかと思ってしまいます(Googleのサービスでは有料でも良くあるのですが・・・).とくに上記の推測が正しければ,たまにしか見ていない人ほど混乱することになりそうです.

なお,現在Google Analyticsで新しくプロパティーを作ると自動的に「レポートでユーザ-指標を有効にする」が「オン」の状態となるので,いままでのGoogle Analyticsのように「セッション」の指標を主として使いたい場合は変更をする必要があります.