Googleアナリティクス4 トラフィック獲得レポート分析

期間: 2025年1月下旬~2025年5月中旬

分析概要

このレポートは、GA4で取得したウェブサイトの週別トラフィックデータを分析し、チャネル別のパフォーマンス、エンゲージメント率、ユーザー行動などを視覚的に表現したものです。

データ分析により、以下の主要なインサイトが得られました:

  • 19週目に大幅なトラフィック増加が見られ、20週目に急減した特徴的な推移
  • Directとオーガニック検索が主要トラフィックソースだが、Emailやリファラルのほうがエンゲージメント率が高い
  • チャネルごとのエンゲージメント特性に大きな差がある
  • 最近の週でユーザーキーイベント率の全体的な低下が見られる

1. トラフィック推移分析

週別のトラフィック推移(アクティブユーザー数とセッション数)

主なインサイト:

トラフィックは週4から週18までは比較的安定していましたが、週19で急増し、週20で大幅に減少しています。週19のピークではアクティブユーザー数が約26,000に達し、セッション数は31,000を超えました。週20の急減は、データ収集期間が完了していないか、何らかのトラッキングやサイトの問題があった可能性があります。

2. チャネル分析

最新週のチャネルグループ別セッション割合

最新週のチャネルグループ別アクティブユーザー割合

主要チャネルの週別セッション数推移

主なインサイト:

トラフィックの61.4%がDirectチャネルから、28.0%がオーガニック検索からもたらされています。一方で、これらの主要チャネルは他のチャネルと比較してエンゲージメント率が低い傾向にあります。すべてのチャネルで週19の急増と週20の減少パターンが見られますが、特にDirectチャネルとオーガニック検索で顕著です。

3. エンゲージメント分析

チャネル別のエンゲージメント率

エンゲージメント率と平均セッション継続時間の関係

週別のエンゲージメント率とユーザーキーイベント率の推移

主なインサイト:

Cross-network(81.4%)、Email(72.9%)、Referral(72.7%)チャネルはエンゲージメント率が最も高く、Direct(48.6%)とOrganic Search(58.4%)は最も低い値を示しています。週18以降は全体的なエンゲージメント率が低下する傾向があり、特に週19と週20で顕著です。平均セッション継続時間はEmail(342.5秒)で最も長く、これはコンテンツとの深い関わりを示しています。

4. キーイベント分析

チャネル別のセッションキーイベント率

チャネル別のユーザーキーイベント率

主要チャネルのキーイベント率週別推移

主なインサイト:

Email、Referral、Paid Searchチャネルはキーイベント率が最も高く、これらのチャネルから来訪したユーザーは重要なアクションを取る可能性が高いことを示しています。すべてのチャネルで週18までキーイベント率は比較的安定していましたが、週19と週20で急激に低下しています。キャンペーン終了や季節変動など、外部要因の影響が考えられます。

5. チャネル効果分析

チャネル別の総合有効性スコア

上位4チャネルの指標比較

エンゲージメント率とキーイベント率の関係

主なインサイト:

総合有効性スコアで評価すると、Email(0.96)、Referral(0.94)、Cross-network(0.88)、Paid Search(0.87)が最も効果的なチャネルです。最も多くのトラフィックを生成するDirectとOrganic Searchは総合スコアで最下位となっています。トラフィック量と品質のバランスを考慮したチャネル戦略の見直しが推奨されます。

6. トレンドと変化率分析

主要指標の週別変化率(前週比)

主なインサイト:

週14から週15にかけて、アクティブユーザー数が55.7%、セッション数が47.7%増加し、週15から週16にかけても成長が続いています。しかし同時に、エンゲージメント率は週15で20.3%、週16でさらに21.9%低下しています。この急増したトラフィックは質が低い傾向にあり、広告キャンペーンや外部イベントによって低品質なトラフィックが流入した可能性があります。

7. 総括と推奨事項

主な発見事項

  • 量と質のトレードオフ:最大量のトラフィックをもたらすチャネル(Direct、Organic Search)は最も低いエンゲージメント指標を示しています
  • Email、Referral、Cross-networkは少ないトラフィック量ながら、高いエンゲージメント率とコンバージョン率を誇ります
  • 週19の急激なトラフィック増加と週20の急減は、通常のトラフィックパターンから大きく逸脱しています
  • 週14以降に見られるエンゲージメント率の低下は、トラフィックの質に関する懸念を示しています

推奨アクション

  1. Emailマーケティングの強化:最も高いエンゲージメント率とコンバージョン率を示すEmailチャネルへの投資を増やす
  2. Referralトラフィックの拡大:既存のパートナーシップを強化し、高品質なリファラルソースを特定する
  3. Directトラフィックの品質改善:ランディングページの最適化と、訪問者がより簡単に目標を達成できるようなUX改善を実施
  4. キーイベント率の低下原因調査:週18以降に見られる全体的な低下の要因を特定し、修正策を講じる
  5. 週19の異常なトラフィック増加の分析:どのようなマーケティング活動やイベントがこの急増を引き起こしたかを調査し、良い教訓を得る